現場のスピードに慣れることの重要性

救急外来に配属された看護師が一番はじめに意識したいのが、現場のスピード感に慣れるということ。緊急対応が必要な患者がメインとなり、同時に複数人の患者が搬送されてくることもあります。パニックにならずに手早く動くことが、チームの動きを円滑にするカギとなります。

はじめのうちは、さまざまな症状の患者が続々と搬送され、何をすれば良いのか分からないと感じることもあるでしょう。あらゆる緊急場面に直面し、刺激が多く飛躍的に成長できる現場ですが、その分、最初は大きなストレスを抱えやすい傾向にあります。何もできない自分を責めて、すぐに辞めてしまうような人もいます。

本当に自分に向いていないと感じるのなら、辞めることも検討してかまいません。ただ、現状スピードに慣れていない状態であれば、もう少し踏ん張ってみてほしいところです。というのも、スピードに慣れることで、周りを見る余裕ができるからです。先輩達の動きを見て学び、自分に何ができるのか考える余裕ができてくれば、動き方がどんどんわかってくるようになります。

そして、たくさんの症例を扱う現場であるため、幅広い知識も必要になります。加えて、的確な判断力と処置能力も求められます。その点は、経験を積みながら身に付けていく部分といえます。特に実務的な部分は、頑張ったからといってすぐに習得できるものではありません。自分には知識がないと落ち込んだり諦めたりするのではなく、まず最初のステップとして、スピードに慣れ、周囲の動きについていくことを目指しましょう。

特に最初のうちは、「本当にこのままで大丈夫なのか」と感じるものです。そんな風に悲観し、自信を失くしたり、できないことを恐れていると、動きが固くなってミスへとつながってしまいます。それよりも、次何を用意すれば良いのかを模索し、今の自分にできることを探して、少しでもチームに貢献できるようになることを念頭に置きましょう。救急外来は、全員で力を合わせるチーム医療です。チームの動きやすさを率先して考える力は、救急外来の看護師に必要不可欠なスキルになります。

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